【書評】株式投資2年生の教科書

株式投資2年生の教科書 レビュー

デイトレードやスイングトレードの短期間でのトレードが難しいと考えている方へ

中長期的にキャピタルゲインとインカムゲインの両方で得したい人向けの本です

要約

新NISAでS&P500に連動する株を買っても20年経っても資産は2倍にはならない

個別株なら1年で10倍以上もあり得る

地合い(相場)を読んで株価が上がりやすい状況に投資すること

投資するなら「安定型高配当株」もしくは「成長型増配株」

感想

本書では株式投資2年生を「完全に初心者ではないけれど、自分に合った投資スタイルは何か?模索中の人」と定義されています

本記事を執筆中時点で投資4ヶ月目で、まだ自分の投資スタイルを模索していたところだったので読んでみました

私の投資スタイルは、つみたてNISAでS&P500に連動する株を毎月15万円分買いつつ、スイングトレードで利益を狙っています

本書は中長期的に配当を狙って、必要に応じて売買益を狙う方法が書かれておりました

インデックス投資ではあり得ない利益を手堅く取りに行ける

「連続増配株」は、買った当初の利回りがたいしたことなくても、配当金を毎年増やしてくれるので、元の投資額に対しての利回りがどんどん上がっていくのです。

本書内に例として掲載されているのがキーエンス

1992年の年初安値が583円、当時の配当金が15円のため配当利回りは2.57%

2025年4月時点で57,880円なので583円から比較すると30年で約100倍になっています

配当金は2025年3月期が350円予想なので、583円で買ったままであれば、配当利回り約60%という異常な利回りになります

成長性は低いが安定高配当

値上がり益はそこまで求めず、リタイア後に長くインカムで安定的に配当収入を得たいという方にお勧めの選び方です

高配当を前提にしていたのに途中で減配や無配当になってもいけないため「長期間配当が安定する可能性が高い」「その会社の事業自体が盤石で利益のブレが小さい」ことを重視します

銘柄を選ぶポイント

過去5年で配当性向が60%以下に抑えられているか
マーケットシェアが高い = 業界のNo.1企業であること

本書内に例として掲載されているのがNTT(日本電信電話)

低成長ではあるものの株価はゆっくりと右肩上がりになっており、11期連続で配当金は増配。

高い成長が見込める増配株

買った時の配当利回りはそこまで高くないですが、長期間保有することによって株価の成長も求めていくスタイルになります

高成長を求める場合、目先の配当利回りではなく「一株当たりの利益(EPS)」「配当金の伸び」を重視します

本書内に例として掲載されているのが全国保証

株価も徐々にではあるが上昇トレンドで推移しており、11期連続で配当金は増配。

まとめ

本書は中長期的にキャピタルゲインとインカムゲインの両方で得したい人向けの本です

仕事で株を見ることができなかったり、株価の変動で一喜一憂するのに向かないタイプの人にはぴったりな投資法です

他にも投資で失敗しがちなパターンや個別株を見極めるためのポイント、資産形成する上で意識することなどタメになることがたくさん掲載されています

将来のためにコツコツと配当を得たい方にとっては学びになる一冊ですので、必ず読んでみてください

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